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  • vol.5 ドリコムらしさと成長戦略 − 株式会社ドリコム 取締役 廣瀬敏正






最初はベンチャーやりたいなっていうことで始まったと思いますが、途中から企業理念のようなものが芽生えてきたのではないかと思います。そのあたりをもう少し詳しく教えて下さい。

 今は私の究極的な目標だなと思っているのは、永続的な企業を創ることなんですね。たとえば、自分の孫がドリコムって会社に就職したいって思ってくれるだとか、仮に私たち経営陣の4人ともポンといなくなっても、ドリコムらしいサービスがどんどん生み出されるだとか、僕たちのDNAだとか想いだとかが会社の文化になって制度になってずっと受け継がれる状態になる。それってハッピーだと思うんですよ。これが、今の個人的な目標です。


一言で言うと、今の会社の雰囲気やドリコムらしさとはどのようなものでしょうか?

 それはまた難しいですね・・・。そうですね・・・、一言で言うと「with Entertainment」ですね。名刺などにも書かせて頂いているのですけど。これって、何かって言いますと、たとえば(ソニーさんがウォークマンを作ったように)大きなオーディオしかない時代に、「これが小さくなってポケットに入って電車の中で音楽聴けたら面白いだろうな」って、たぶん誰かが想像してワクワクしたと思うんですね。それを作ってくれって頼まれたエンジニアが、「そんなことできっこないよ」と一瞬思いながらも、「でもそれができたら面白そうだな」ってワクワクして、受け取った営業マンは、「面白いね。俺がアメリカで売ってくるよ」って、たぶんワクワクして、さらに商品を手に取った僕たちもお金を払っているんですけど「なんか新しいな」ってワクワクすると。このワクワクがまさに「with Entertainment」を指していて、ドリコムも自分たちでワクワクしながらインターネット上の新しいサービスを創っていきたいですし、それを受け取ったユーザさんも「ドリコムっぽいね」とか「またなんかドリコムが新しいサービス始めたね」ってワクワクしてもらえるようなサービスを生み出していきたいという想いが僕たちのDNAなんです。だから、社内は常に「なんか新しいこと始めようよ」とか「なんか面白いものをやろうよ」とか、「そのサービスはドリコムっぽくないんじゃないのか」とか、そういう会話が飛び交って常に議論されているという感じですね。
 最近は、規模もだんだん大きくなってきているので、会社の中でもちっちゃいベンチャーをたくさん創りたいなと思っていて、まさに僕たちが泥んこになったという経験をみなさんにも経験して欲しいと思っています。10人だったら10人で良いのですが、ベンチャーを作ってもらって、そこで1つ新しいサービスを立ち上げていくとかですね。ずっとベンチャーでないといけないなって思っています。


“京都”という場所からスタートしたことのメリットはありましたでしょうか?

 一つは地理的に狭く、密集しているので、優秀な学生が集まっていることが挙げられますね。もう一つは、土地柄もあるのでしょうが、ちやほやされないという点でしょうか。東京では学生が起業すると注目されやすい環境にあると思うのですが、京都では地味にやっていましたね。メディアに取り上げられることでビジネス上大きなメリットがあることは確かなので、ある意味では大変だったのですが、逆にそれほど取り上げられることもなくともやってこれたことで、事業の基盤をしっかり作るだけの力がついたのではないかと思います。
 事業が成長するに従って、ボードメンバーが一人抜け、二人抜け、と入れ替わっていくことが創業期のベンチャー企業さんでは少なくないようですが、京都で創業した時から、ボードメンバーの4人とも強く事業にコミットしてやってこれたことも良かったと思います。


今後ドリコムをどのようにしていきたいですか、また若手経営人材の皆さんに一言お願いします。

 そうですね。サッカーに例えるなら、今のドリコムはアフリカサッカーだと思っています。それぞれ個人の強さやタフさ、個性が光っていますが、組織としてトータルでの強さはまだまだです。今後は、ヨーロッパやブラジルのような個人としての強さも持ちながら、強い組織力で勝っていけるようなチームにしていきたいと思います。まさに企業は人です。
 2007年の4月には30名の新卒者を採用する予定でいますが、既存メンバーはもちろん、今後新しくドリコムに参加してくれる人たちともどんどん面白いことを仕掛けていきたいと思います。これを読んで頂いている皆さんには、初心を忘れずに目標を持ってどんどん新しいことに挑戦していって欲しいと思います。


--------------------【廣瀬 敏正氏プロフィール】--------------------
1979年 5月10日 岐阜県に生まれる
1998年 4月 同志社大学経済学部入学
2000年 8月 学生団体ドリコムに参加
2001年 11月 ドリコムを法人化するとともに、取締役に就任
2005年 1月 株式会社ドリコムテック監査役就任
2006年 2月 株式会社ドリコムが東証マザーズにIPOを果たす。
       同社の牽引役として事業推進に大きな役割を果たしている。

株式会社ドリコム

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インタビューINDEX
vol.1 「ドリコム」が誕生するまで
vol.2 企業として活動
vol.3 IPOまでの道のり
vol.4 選択という決断
vol.5 ドリコムらしさと成長戦略

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