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  • vol.3 ベンチャーでの挫折を経験して − 夢の街創造委員会株式会社 取締役副社長 阿部夏朗




飲食関係を選ばれた理由っていうのは何か具体的にあるんですか。

 いや、全然なくて、大学の時の親友がその会社に入っていて、彼も同じようにマッキンゼーという外資系のコンサルティング会社からワイズに行ったのですが、上場を目指すんだけど一緒にやらないかって言われて、仲良かったので、やってみようかなって思って参画しました。事業に関心があったというわけでもなく、親しい友人がいたということが大きな決め手でした。何をするかも大事だけど、誰とするかはもっと大事だなっていうのはアンダーセン時代に感じていました。つまらない人とやると面白い仕事もつまらなくなってしまいますからね。その当時は、上場のこととかもよく分からなかったですし。


その方との絆というか、信頼できる方だったから参画したということでしょうか。

 そうですね。事業のことも全然分からないまま入社してしまいました。それで、最初の半年くらいはいろいろな部門を担当したのですが、それまで一流企業の一流サラリーンマンとだけ仕事をやってきましたので、ベンチャーに行っちゃうと、いろいろな勝手が全部違うんですよね。ワンマンであるとかもそうですし、まわりの従業員のレベルとかも違うし、すごく苦しんだというか、全く力を発揮できずに、自分の力のなさを痛感しました。やっぱり、整った環境の中でプレーをするから自分は良いプレーができるんだと。だけど、ストリートファイトとかラフの深いコースにでちゃうと、自分は全然駄目なんだなと。力強さとか全然ないなと。ならず者たちをまとめあげてうまく何かを成し遂げるとか、ワンマン社長の中でもうまくやっていくとか、そういうことはやっぱり全然できない。

 外資系にいた頃はそんなこと必要なかったですから。みんな止まれと言わないと死ぬまで働いちゃうような人たちの中で、同じようなレベルの中で意見を交わして。かたや飲食ベンチャーに行っちゃうと、人は金を盗むものという性悪説から入らなければならないじゃないですか。隙あらばさぼるとか、体調悪いので休みますと言われると、本当かなと疑わなければならないとか世界が違いました。それで本当に苦しんで、辞めるって言ったんですね。当時の私の上に銀行から来たCFOがいたんですけど、その方が、それじゃ上場準備の方を中心に一緒にやろうと言ってくれたんです。


そうするとワイズでは、ポジション的には責任者ではなかった訳ですね。夢の街では初めから取締役ですね。

 はい、そうです。ワイズには教えてもらったという感じですね。そのときは役員ではなく、経営企画室長という役職でした。ワイズは実質創業35年くらいの古い会社です。

 ワイズに行ったのは非常に良かったですね。本当に泥をなめたというか、そういう経験ができて良かったです。ほんとにボロボロのオフィスで、夜になると冷暖房も止まって、冬とかものすごく寒いんですよ。その中で毛布に包まって上場準備の資料を作ったりとかしてました。
あの経験がなかったら、上場準備のことで中村と正面から真剣にやりあうということもできなかったと思います。やる資格もないですね。口だけになってしまいます。一度、本当に徹底的に努力しましたから。その裏付けがあるからできました。

 当時から、お誘いはいろいろあったのですが、夢の街が一番リスクがあったし、一番待遇も低かった。(笑)。ですけど、人生とはハイリスクハイリターンであるというのを学びましたので、リスクをとらないとリターンはないということで、一番リスクのある会社にしようと思いました。その中でも即戦力になれる会社にしようと思って。僕はシステムも自分で組めるし、インターネットも好きですし出始めのときから使っている、飲食もやっていたのでよくわかるし、更に具体的にその中でデリバリー事業の立ち上げをやりましたので、どこでどうやってという細かなところまでお客様を知っている。だから、自分でなんとかできるなって、ITと飲食だから。それに、IPOも得意なものの一つかなと。リスクはあったし何もできていなかったけど、事業そのものに可能性を感じました。


--------------------【阿部 夏朗氏プロフィール】--------------------
1975年7月19日 東京都に生まれる。
1998年3月  東京工業大学工学部経営システム工学科卒業
1998年5月  アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア株式会社)入社
2002年8月  株式会社ワイズテーブルコーポレーション入社
2002年10月 同社経営企画室長
2004年10月 夢の街創造委員会株式会社 入社 取締役就任
2004年11月 同社取締役副社長就任(現任)

夢の街創造委員会株式会社

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インタビューINDEX
vol.1 取締役としての事業参画
vol.2 自分の存在意義
vol.3 ベンチャーでの挫折を経験して
vol.4 経営者感覚とオーナーシップ

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