幸せは1杯のスープから。ごろっと具沢山の食べるスープ専門店をFC展開、3年で業界2位に躍進。

株式会社スープアンドイノベーション

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vol.2 お客様に常に新しい食文化を提供したい

FC店を中心にスープ専門チェーン「ベリーベリースープ」を全国24店舗展開する株式会社スープアンドイノベーション。同社代表の室賀康氏に、起業の背景、ベリーベリースープの業態をどのように開発され、どのようにフランチャイズ展開を進めてきたのか、そして、今後どのような展望をお考えかインタビューをいたしました。

株式会社スープアンドイノベーション 代表取締役社長室賀康


■略歴
2001年3月 信州大学工学部情報工学科卒業
2001年4月 全国共済農業協同組合連合会 長野県本部
2004年4月 株式会社トマトアンドアソシエイツ入社
2005年4月 株式会社レインズインターナショナル入社
2006年4月 ロイヤル株式会社入社
2008年4月 株式会社佳舎入社
2009年1月 株式会社スープアンドイノベーション設立

― 2009年4月、長野市に直営1号店をオープンされました。売上は当初どのくらいだったのでしょうか。

 直営1号店は20坪ほどの広さですが、最初の2か月は月商240万円程で好調でした。ところが、3か月目に入ると売上がガタ落ちして、月商170万円程までダウンしてしまったのです。日々の売上が落ち始めたときは「今日はたまたまだろう」と思っていたのですが、それが毎日続いたので「いよいよこれはまずい」と思い、何がいけないのか原因を究明するためにお客様にアンケートを実施することにしたのです。
 とにかく対策を急がなければならないと思い、アンケートに回答いただいたお客様にはその場で300円をキャッシュバックしたこともありました。お客様に300円をお返しすると、原価で商品を提供するようなものですが、できるだけ多くのアンケートを取って一気に改善していかないとお店が持たないと思いましたので必死でした。キャッシュバックは効果てきめんで、来店されたお客様の半分くらいに回答いただくことができました。毎日、営業終了後に社員も交え2〜3時間かけてアンケートを確認し、その日の内にできることはすべて改善していました。それを3か月程続けたら、売上が回復し始めました。オープン当初の水準に戻るまでには、さらに3か月程かかりましたので、売上が落ち始めてから元に戻るまで半年も要してしまいました。


フランチャイズ加盟説明会の様子。開業当初の売上の落ち込みと回復したエピソードは説明会でも話されている。

― 売上が落ち込んだ原因は何だったのでしょうか。

 最も影響が大きかったのは、味と温度です。スープ業態は特に温度管理が難しく、そこが他の業態との違いでもあります。例えば、フライパンを使うような肉料理や炒め料理であれば、具材に火が通れば熱々だと分かります。ラーメンのような麺業態であれば、沸騰したお湯を使って麺を茹でたり、煮立てたスープを使うので、温度を調節したり管理したりするというところまでは求められません。ところが、スープは適切な温度管理をしないと味が劣化しやすくなるのです。
 また、ラーメンでもパスタでも、どのようにすれば安定した味になるか基本的なノウハウが公になっています。スープ業態はまだ新しく、そのようなノウハウが世の中にないので、最初は手探りの状態でした。試行錯誤を繰り返して安定した味を維持できるようにしていきました。味が安定したことによって、徐々にお客様が戻ってきたのです。

― 直営1号店は何名でオープンされたのでしょうか。また、採用はどのようにされたのでしょうか。

 オープンした時点では、私と社員1名の計2名でした。5月くらいにもう1名社員が加わりました。先ほどお話したように、その後、売上が落ち込み、3名で毎日遅くまで改善に取り組みました。
 社員は求人広告で募集しました。ベリーベリー[*1]はスープ専門チェーンですが、カフェ業態のカテゴリにも入りますので、飲食業の中では比較的人気があります。当時、出来たばかりの会社にも関わらず、7人も応募がありましたが、会社の体力的には1人しか採用できないと思いました。面接をしてみて、最終的に選んだのは、外食ビジネスを経験したことがない方でした。その社員は、採用する前までメーカーの工場に勤務していましたが、給料のために働いていたと言っていました。でも、自分が本当に好きなことは外食ビジネスだと気づき、応募してきたのです。私自身と同じだなと感じました。大学卒業後になんとなくJAに就職したものの、本当に好きなことがしたいと思い、外食ビジネスで起業しましたので、採用した社員も同じような気持ちでスタートラインに立ってもらえると思い、採用しようと決めました。
 今でも社員を採用するときに外食ビジネスの経験は問いません。それ以上に重要なことは、他の仕事においても共通すると思いますが、誠実さ、自責の心、素直さなどだと思っています。繰り返しですが、スープ業態自体がまだ新しい業態で、当社としてもどんどん新しいチャレンジをしていますので、経験よりも吸収力がある方が良いと思います。その上で料理が好きな人、サービスが好きな人に当社に参加いただきたいですね。


現在の長野善光寺口店のスタッフの皆さん(暑気払いの様子)

― 創業当時の商品ラインナップを教えてください。また、当時の商品開発はどのようにされていたのでしょうか。

 最初に提供したスープは、ビーフシチュー、ミネストローネ、サンラータン、スンドゥブの4種類だけでした。完成したものがそのままスープウォーマーに入っている状態でした。今は様々な調理器具を使って料理しますが、当時は盛り付けるだけで提供できるようにしていました。オペレーションは簡単でしたが、廃棄ロスがとても多かったのです。

 商品開発は、現在のように外部のシェフなどのアドバイザーを含めた体制が整っていませんでしたから、私一人で行っていました。最初の頃は、レストラン向けの調味料を組み合わせたり、見よう見まねで様々なだしを加えたりしながらスープの試作を繰り返していましたので、手作り感が強かったですね。当時は、週替わりメニューというものがありましたので、毎週違う商品を出していました。製造もシステム化されていませんでしたので、毎回10リットル20リットルと大きな鍋で作っていたため製造量が多くなり、経時劣化に対する経験もノウハウも不足していたためロスだらけでした。
 経験を積む中でお客様のニーズや劣化しにくい素材や調理法が分かるようになってきて、徐々に商品ラインナップを増やしていきました。現在では16種類のスープ、スープを使った特別メニュー5種類を提供しており、パスタやサイドメニュー、デザートなども含めればメニュー数は相当豊富になっています。

― FC展開はいつ頃始めたのでしょうか。

 FC1号店は2009年10月にオープンしました。それまでに準備したものは調理マニュアル、スタンバイマニュアル、加盟契約書、購入資材一覧表、デザイン集です。特にデザインは専門のデザイナーとしっかり打ち合わせをして直営店をつくる段階から作り込んでいました。しかし、他のものについては急場しのぎで準備したものです。
 実は、最初のFCオーナーはこちらから営業した訳ではありません。直営店の売上が回復し始めた頃に、お取引先の広告代理店の社長に自分たちもベリーベリーをやってみたいと声をかけていただいたのです。
 当時から懇意にしていただいている社長でしたので、出店前も出店してからも、フランチャイジーとしてどんなことを求めているか聞けましたし、良いことも悪いことも率直に言っていただきました。常に関係を密にしながら、そのようなやり取りを重ねたことで、本格的なFC展開を始める前に、FCパッケージの骨子を作ることができました。

― その後、本格的なFC加盟の募集はどのようにされたのでしょうか。

 最も積極的に加盟募集を行ったのは2期目でした。2期目の始めはまだ直営1店舗、FC1店しかなく、募集ノウハウもなかったので加盟開発会社に協力いただいたり、フランチャイズショーに出展したり、メディアからのオファーがあれば片っ端から出たりしていました。長野県内の地元TV局でCMを流しましたので、かなり積極的な露出をしていたと思います。そのような活動が少しずつ実り、2期目の12月に3店オープンするなど、加盟開発が加速していきました。逆に3期目はそれほど積極的な募集活動はしていなかったのですが、店舗の増加で露出も徐々に増え、また2期目でオープンしたFC店の様子を見て加盟希望をいただくという好循環が出来てきました。現在4期目で、契約済み未出店を含めて25店舗に加盟いただいています(2013年8月末時点)。


高松丸亀グリーン店


新潟万代シテイ店

― 3期目の2012年9月にPE&HRからの出資を初めて受けました。その背景を教えてください。

 2期目の12月からFC店の出店ラッシュが続いたのですが、加盟料やロイヤリティなど各FC店様からいただく金額から経費を引くと逆ざやになっており、FC事業としては赤字続きの状態でした。そのため2期目の終わりくらいから3期目の前半にかけて資金的に非常に苦しい状況になっていたのです。このままでは数ヶ月で資金がショートするという状態でした。さらに、来店いただいたお客様にもっと満足いただくためにも商品開発に先行投資も必要でしたので、とにかく資金の悩みが大きかったのです。そこで、3期目に入った1月頃から出資を引き受けてくれる先を探し始めました。出資いただく先を検討する際は、本部の急な方針変更などで加盟いただいたオーナー様にご迷惑をかけることがなく、安心して店舗経営に集中いただけるようにすることを第一に考えていました。
 複数の企業と面談させていただいたのですが、どこも短期的に投資回収をしたい、最初から利益を出したいという考え方でした。直営店自体は黒字でも、すでにコストをかなり切り詰めた状態でもFC事業は赤字でした。突然FC事業で利益を出すようにすると、その分FCオーナー様の利益が圧迫されてしまいます。喉から手が出るほど資金が必要でしたが、そのような訳で、出資をお願いするというところまでなかなか話が進みませんでした。
 PE&HRはスタンスが全く違いました。突然黒字にしようということではなく、中長期的なスパンでどのように資金をやり繰りしながら業態を強くするか、FCオーナー様の利益を確保しつつどのようにFC事業単体でも黒字化を目指せるかという視点でした。加えて、食に対して強い関心を持っていたので、PE&HRのグループに入って一緒に事業をやることで、もっともっと成長していけるのではないかと感じました。出資前の面談で、実態としては親子関係でも同じグループの兄弟会社のように、経営の独立性を維持してお互いに成長していこうという考えを聞きましたが、出資後そのようにさせていただいています。


広島パルコ前店


アクロスプラザ西那須野店

― 出資を受けてから、経営のスタイルや考え方にどのような変化がありましたか。

 色々な意味で引き出しが広がりました。FC加盟店様以外の関連業者様など新たなお取引先が増えたり、契約書や加盟手続きの見直しを図ったりと本部としての体制づくりが進みました。さらに大きいのは経営面での層が厚くなったことです。役員会を定例化することで経営にメリハリがつきましたし、幅広い視点から経営課題を分析し、事業に取り組めるようになりました。
 注力している経営課題は、例えば、ブランディングについてです。ベリーベリーの原点は、女性が一人でご飯を食べる場所がないという女性の食事需要の受け皿になるということです。ベリーベリーは、着飾って行く場所ではなくて、気軽に女性が利用できる店であることが重要です。その軸をしっかりと立てた上、どのような店作りをするのか、どのような商品構成が良いのかなど議論を進めています。また、今年からパンの食べ放題業態を始めましたが、今後も業態を進化させ、どのようにしたら各FC店様の売上向上につながるかということに注力しています。
 また、現在、直営店は本社のある長野だけですが、FC事業を発展させていく上で東京に直営店を出店したいと思います。直営として利益をしっかり上げることは勿論のこと、各FC店様にとって効果的な施策の見極めや新商品のテストなど実験的な取り組みをする上でも、東京に直営店が必要と感じています。

― 会社として、あるいはFCも含めたチェーン全体として、今後どのようにしていきたいとお考えでしょうか。

 私たちの企業理念はカルチャーイノベーションです。原点は女性に気軽に食べてもらえる店をつくるということですが、お客様に常に新しい食文化を提供したいと考えています。主力商品のボルシチをベリーベリーで始めて食べたというお客様も多いですし、意外とトムヤンクンやサンラータン、スンドゥブもベリーベリーで初めて食べたというお客様も結構いらっしゃるんです。売れる商品や安定して支持を得られる商品を提供していくことは大切ですし、今後もそのようにしていきますが、地域のお客様にベリーベリーに行けば新しいものに出会える、今まで食べたことがないものが食べられるという期待を持っていただけるようなブランドにしていきたいです。食文化を変えるというと大げさかもしれませんが、地域の人たちに世界中のいろいろな食文化を伝えたいと思っています。

 スープ業態そのものがまだまだ新しい業態ですので、チェーンとしても色々なことにチャレンジしていきたいと思います。また、加盟いただいたオーナー様たちと一緒に、この業界そのものを盛り上げたいと思っています。
 既存店のオーナー様も皆さんそうですが、ベリーベリーを知る前からスープが好きで好きでしょうがないという人は誰もいなくて、一緒にお仕事をさせていただく中でこの業態を好きになっていただいています。社員やアルバイトも含めて、スープ業態はやり始めるとやみつきになると言うか、面白いジャンルで奥が深いです。今後も、スープへのこだわりを持ってやり続けてくれる方に加盟いただけると良いなと思います。

― 大変ありがとうございました。

(了)


[1] 「ベリーベリースープ」の正式な略称。お客様が呼びやすく、より覚えやすいように「ベリーベリー」と呼ぶようにしている。
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